夜半に激しい雨があったが翌朝には上がり、3つの異なる部族のそれぞれの踊りを披露していただいた。衣裳が少しづつことなるように踊りにもそれぞれ特徴があり実に興味深い。
ダイという民族は田植えを彷佛とさせる動作を含んだ豊作祈願の踊りと鼻で奏でる笛をフィーチャーした求愛の踊りを、マカンという部族は鳥の求愛ダンスや戦いを思わせる踊りを、ヌーンという部族は女性ばかりの愛らしいダンスをそれぞれ披露してくれた。
素朴な伴奏に乗って踊る彼等の踊りは最初、どことなくぎこちなく正直稚拙な所もあったが、踊り自体を思い出して来たのか徐々に調子が上がって行った。
おそらく他所の観光地のように見せる為に踊ることが少ないのに違いない。
外国人に見せたことなど一度もなかったという人もいるのではないだろうか。
大変貴重な経験をさせていただいた。踊りには加わらなかったが
顔に入れ墨を入れた女性達も集まっており、申し訳ないとは思いつつもついじっと見入ってしまった。
軽い線だけの人もいれば顔中くまなく点が刻んであり顔の色が真っ青になってしまう人もいる。そうなるともう年齢不祥である。
真っ青な人で小さな赤ちゃんをおぶっていた人は、まだ若いのだろうか、それとも孫をおぶっていたのだろうか。残念ながら聞きそびれてしまった。
だって失礼でしょう、『お子さんですか?お孫さんですか?』なんて。
さて、踊りのあとは全員で記念撮影。私とショウタは民族衣裳を着て銃を手にさせられたが果たしてどんな風に写っているのやら。
昨日川岸で荷物番をさせられたタンゼーさんは少数民族の女性におおもてだった。どうやらテレビで人気の俳優にそっくりだということらしい。このあたりは電気の供給が不安定なのとテレビ自体それほど普及していないが、貴重品ということでテレビに出ている人のステータスも高いようなのだ。